税務調査の際に準備するもの

税務調査と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、事前に必要なものを把握しておけば、落ち着いて対応できます。

今回は、税務署の職員がお店や事務所にやってきた際に、何を準備すべきか、当日の流れとともに解説します。


1. 税務調査で準備すべき「基本の帳簿と資料」

調査官が訪問した際に、必ず提示を求められるのが、事業に関する基本的な帳簿です。
事前に漏れがないか確認しておきましょう。

分類主な必要書類備考
会計帳簿総勘定元帳、仕訳帳事業年度全体の取引記録が網羅されています。
現金・預金預金通帳(ネットバンキングを含む)事業用口座の入出金記録を確認します。
売上・仕入請求書、領収書、納品書取引の実態と金額が合っているか確認します。
人件費給与台帳、源泉徴収簿、タイムカードなど給与の支払額や源泉徴収が適正か確認します。
資産管理固定資産台帳減価償却資産の取得時期や金額を確認します。
その他重要書類契約書関係、株主総会などの議事録重要な取引や会社の意思決定を確認します。

2. 調査期間と初日の流れ

税務調査の期間は、会社の規模や業種、過去の申告状況によって異なりますが、一般的に1日から3日程度です。

調査初日の午前中

調査初日の午前中は、調査官が事業や会社の概況を把握するための「ヒアリング」が中心となります。

具体的には、社長に対して以下のような質問がされます。

  • どのような事業内容で、主な取引先はどこか
  • 会社の設立経緯や沿革
  • 商品の流れやサービス提供の具体的な手順
  • 在庫や現金の管理方法
  • 社長個人の資産状況や生活費

ここでは、事業の実態を正確に、正直に伝えることが重要です。

午後以降の流れ

会社概況の確認が終わった後は、準備した帳簿や資料を基に、調査官が具体的な質問を行います。

例えば、「この仕入れの請求書は、いつどのように支払ったのか」「この売上は、どのような流れで計上されたのか」といった、個別の取引に関する確認が進められます。

3. スムーズな調査のための注意点

調査に関係のない資料は原則として見られませんが、調査官が手に取りやすい場所に、見られたくないものやプライベートな書類が混ざっていないよう、事前に整理し、別の場所に保管しておきましょう。

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